2025年8月7日に公開された『キングダム』第846話「つけたい名前」を読みました。
韓攻略から90日後、ようやく帰路についた飛信隊の一行。
道中の雰囲気は、まさに勝者の凱旋といったところで、まるでRPGでラスボスを倒した後のエピローグのような空気感がありました。
今回は、勝者として帰路につく飛信隊、そして、政と尾平の“おめでたい出来事”が描かれた明るい話でした。
しかし、光ある所には影があるもの、思わず背筋がゾワッとするような不穏な描写もありました。
その光と影を感じさせる展開を中心に、気になったポイントを振り返っていきます。
前回の考察記事はこちらから👇
キングダム846話|信と王賁・蒙恬の再会シーンが熱い!
帰還途中、信は進路を変えて、魏との国境にある「丈」という城にいる王賁のもとを訪れます。
珍しく、信がまっすぐにお礼を伝えようとする場面でしたが、王賁はあくまでいつも通り。
結局、この訪問は3分で終わってしまいました。
しかし、信が去った後にひとりで「フッ」と笑う王賁の表情からは、韓攻略戦の主役を譲った悔しさの中にも、信への信頼と実力を認める気持ちが滲んでいるよう見えました。
その後、信は道中で蒙恬とも合流。二隊でにぎやかに帰路を共にします。
もともと蒙恬以外の楽華隊の兵たちは、農民部隊だった飛信隊の事をどこか見下しているように描かれていました。
しかし、こうして仲良く帰路につく姿からわかるように、今や実力も名声も肩を並べる存在に――。
信だけでなく、飛信隊自体の成長が描かれたことに、なんだか胸が熱くなりました。
キングダム846話|羌礼がまさかの“恋のキューピッド”に?
地元へ帰還した飛信隊はここで解散となり、信は大きな家に一人きりなってしまいます。
河了貂が新鄭に残ってしまっていたためです。
そんな中、羌礼が信を自分の家に誘い、さらに自分は昂の家に泊まることで、信と羌瘣を二人きりにさせるという“神采配”を見せます。
まるでラブコメに出てくる、気の利く妹キャラのようなファインプレーでした。
……が、直後に信が政に呼ばれ咸陽へ向かうことになり、このキューピッド作戦は見事に無駄になってしまいました(笑)。
政に子供が誕生、そして胡亥の登場
咸陽に呼ばれた信は、政の子の出産に立ち会うことになります。
出産したのは、あの根性宮女・陽。
“地味宮女”の向は信にイジられていましたが、久々に和やかなやり取りが描かれました。
しかし、気になるのはこの後――。
数日後に生まれた政の最後の子供、「胡亥(こがい)」の登場シーンが、妙に不気味な演出で描かれていました。
本来なら、跡取りとなり得る男の子の誕生はめでたいもので、これまでのように明るく描かれるはずです。
しかし、黒く不気味な背景と共に胡亥の誕生が描かれていました。
この子が後に何を背負い、秦に何をもたらすのか――その後の歴史を知る読者には、意味深な描写に映ったはずです。
キングダムがこの胡亥の誕生をどう描くのか。
中華統一後の未来にまで踏み込んでいくのか。
今後の展開にも大きく関わりそうな重要シーンでした。
尾平に子供が誕生、名前は「到」
政に続いて、飛信隊の古株・尾平にも子供が誕生します。
城戸村に集まった仲間たちから祝福される尾平を見て、飛信隊の“家族感”がより一層強調された回でもありました。
生まれた子の名前は「到(とう)」。
かつて戦死した弟・尾到の名前を受け継がせた形です。
過去の記憶を噛みしめながら、信が静かに「おめでとう、尾平」と告げるシーンは、じんわりと胸に響きました。
政の子が生まれた時のような、満面の笑みではなく、どこか引き締まった表情だったのは、隊長として上に立つ者の覚悟。
そして「守るものが増えた」ことへの責任が滲んでいたようにも見えました。
キングダム846話で再び死亡フラグか?
ラストでは、来たる李牧との最終決戦を前に、信が友里に「無事に帰ってくる」と約束します。
これは、かつて尾平が母に「生きて帰る」と誓ったキングダム768話を思い出させる描写でした。
今回は、かつて尾到の恋人?だった友里が尾平をはじめ飛信隊を見送るという構図になっています。
こうした細かなリンクが、再び“死亡フラグ”を意識させる演出に見えました。
果たして、この予感は的中するのか、それとも…?
キングダムの死亡フラグと言えば、信と羌瘣が「この戦争が終わったら結婚するんだ」という展開的な死亡フラグを立てていました。
今思えば、前半部分の羌礼のファインプレーを政が潰した場面は、
これ以上のフラグを立てないようにするための政のファインプレーだったのかもしれませんね笑
キングダム846話感想・考察まとめ
- 信と王賁、蒙恬の再会で熱い友情が描かれる
- 羌礼の気配りに思わずニヤリ
- 政と尾平に子供が誕生、しかし…
- 胡亥の不穏な登場シーンが意味深すぎる
- 再び尾平に死亡フラグ…?不安を残すラスト
明るい出来事と、影のように迫る不穏な気配。
今回はそのギャップが際立つ一話でした。
次回以降、再び戦が動き出す予感もあり、今後の展開がますます気になります!
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