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あかね噺最新話163話感想本戦直前!あかねが見いだした『見』とは

あかね噺163話感想 漫画考察

2025年6月23日に公開された『あかね噺』第163話「本選」。
瑞雲大賞はいよいよ本選当日を迎えました。
注目の5名が揃うなか、ただひとり――あかねだけが姿を見せないまま、開幕直前の緊張感が漂います。
取材陣の熱気、ライバルたちの思惑、そして会場に走る波紋。
そのすべてを断ち切るように現れたのは、まるで“噺”の中から出てきたような、別人のようなあかねの姿でした。

本記事では、会場の様子、ひかる・からしの反応、そして“あかねの吝い屋”に込められた想いを、感想とともに振り返っていきます。

前回の話を振り返りたい方は、以下の記事をご覧ください!

▶️あかね噺162話「こんなもんじゃないだろ」感想・考察


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会場にあふれる熱気と違和感

本選当日、注目度の高さを物語るように、出場者たちだけでなく、取材陣も大勢詰めかけており、会場はすでに騒然とした雰囲気に包まれていました。

予選1位通過のからし、2位通過のひかるにはマスコミの視線が集中。
一方で、予選6位通過の「阿良川ぜんまい」はというと……
鉢巻に「I am 主人公」とデカデカと書き、悪目立ち全開。

毎度“全正一門”は登場時だけ盛り上がって、あとは空気になるというパターンが定番ですが、せめて今回は爪痕を残してくれることを期待したいところです(笑)


姿を見せぬあかねと、揺れるライバルたち

しかし、この場に“あかね”の姿だけがありません。

ひかるは取材対応の中で、あかねのやり方に納得がいっていない様子。
ライバルとして認めているからこそ、本選では正面からぶつかりたいという想いがにじみ出ており、からしに対しても静かな対抗心をあらわにしていました。

一方のからしはいつも通りのクールな態度ながら、どこか浮かない様子。
その言動の端々からは、あかねに対する特別な感情――
“落語を始めるきっかけとなった存在”への想いが漏れ出ていました。

からしとひかるにとって、あかねは単なるライバルではありません。
あかねは「超えるべき壁」であり、「一緒に舞台に立っていたい存在」でもあるのです。


正明師匠、登場──そして“取り下げ”の宣告

そんな中、会場には審査員長の椿屋正明師匠が登場。

大看板の登場に、騒がしかった会場の空気が一変。
その圧倒的な存在感だけで、出場者・取材陣の空気すら引き締まります。

そして師匠が放ったのは、あまりにも冷徹な一言――
「出場取り下げ」。

あかねが時間までに姿を現さなかったため、師匠の厳格な“決めごと”に従い、出場資格を剥奪する判断が下されてしまいます。

これに対して強く反応したのが、ひかるとからし。
「こんな形で終わらせたくない」
2人の“あかねへの想い”が、静かに、しかし確かにあふれ出す場面でした。


駆け込む泰そん、知らされていなかった真実

緊迫する会場に、慌てて駆け込んできたのは後輩の「阿良川泰そん」。
彼の口から語られたのは、驚きの事実――
あかねはすでに会場入りしていたのです。

ただし、体調不良のため早めに来て控室で休んでいたものの、周囲にはその情報が共有されていませんでした。

つまり、「来ていない」と思われていたのは完全な行き違い。
一歩間違えれば失格にもなりかねなかった展開に、読んでいて思わずドキドキしてしまいました。


登場したあかね、その身体に宿る“吝い屋”

そして、ようやくあかねが姿を現します。

しかしその姿は、これまでの元気で明るい彼女とは別人のようでした。

ふらふらとした足取り、血の気の引いた顔。明らかに、万全とは言えない状態です。

けれど、その目に宿るのは“すべてを取りに行く”覚悟。
彼女は、自らの体調さえも「表現」の一部として落語に昇華しようとしているように見えました。

“どケチな男”の生き様を描く「吝い屋」という噺。
あかねはこの物語の説得力を最大限に高めるため、自分自身を物語の中に寄せてきたのかもしれません。

身体も、感情も、すべてを作品のために捧げる――
そんな“あかねなりの答え”が、ここに見えた気がします。


ツンデレ確定のからし、そして本選へ

このあかねの姿を見て、はっきりと“嬉しそうな顔”をしたのがからしとひかる。

これまで散々「あかねには興味ない」と言い続けてきた彼ですが、ここでツンデレ確定(笑)

ひかるもまた、ようやく本気のあかねと戦えることに高揚感を見せており、いよいよ舞台は“本当の決戦”へと動き出しそうです。


まとめ|“見”とは何か。あかねの吝い屋、ついに完成か?

予選では思うような結果が残せず、課題を抱えたまま本選へ進んだあかね。

しかし、あえて“身体を削る”という極限状態に自らを追い込むことで、「吝い屋」に命を吹き込もうとしているように見えました。

この“説得力”を生むための準備こそが、彼女が選んだ「見(けん)」なのかもしれません。

次回からは、ついに本選の高座がスタート。
からし、ひかる、そして“あかねの吝い屋”。
すべての因縁が、ついに語られる時がやってきます。

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