2025年6月23日に発売された週刊少年ジャンプ掲載の『ハルカゼマウンド』第2話「新天地へ」を読んでみました。
今回は、覚醒した凪春がついに進路を決断し、物語が本格的に“チーム編成”へと動き出す話となりました。
本記事では、兄弟の関係の変化や新たな仲間たちの登場、そして「合理性と個性」の対立など、注目ポイントを感想と共に語っていきます。
前回の第1話を振り返りたい方は、以下の記事をご覧ください!
◆ 双子の夢が「一緒に」から「対峙する」へと変わった瞬間
前回の第1話で、弟・蒼風を真似るのではなく、自分自身のスタイルとして「アンダースロー」を身につけた凪春。
それは彼にとって、野球人生の“再出発”となる重要な転機でした。
そんな凪春に名門・鳳実高校からのスカウトが届きます。
ただしその内容は、“蒼風のついで”としての形ばかりの誘い。スカウトの本命はあくまで弟の蒼風であり、凪春はおまけ扱いでした。
その現実を目の当たりにしながらも、凪春は「自分の野球」を信じ、伊吹の持ちかける“計画”に加わることを決意します。
そして彼は、野球部新設予定の「雛桜高校」への進学を選びました。
一方の蒼風も、兄が別の道を選んだことに反発せず、「やっぱり凪春と競い合ってる時が一番楽しい」と心の底から思い出し、その進路を応援することになります。
こうして「一緒に甲子園へ行く」という双子の夢は、「甲子園で投げ合うライバルになる」という新たな形へと姿を変えていくのです。
◆ 雛桜高校での出会い――新たな仲間たちの登場
雛桜高校へと進学した凪春と伊吹。
そこで彼らを待っていたのは、3人の新たな仲間たちでした。
- 帆高 夕真(ほだか・ゆうま)
凪春のフォームを見て「肩の可動域がえぐい」と驚いていたことから、分析力と自身の投球にも自信がありそう? - 漆原 舞介(うるしばら・まいすけ)
明るくひょうきんなキャラで、現時点ではプレースタイルは不明。
しかしその明るさには、どこか裏の顔もありそう…?と思ったのは筆者だけ…?
そして今回、特に物語の中心に置かれたのがもう1人のキャラです。
◆ 合理主義の若守と、感情の凪春の対立
- 若守 桔平(わかもり・きっぺい)
最速甲子園出場を目指す“合理主義者”。
チームが勝つには「天才投手・蒼風と伊吹のバッテリーが必須」という考えを持ち、蒼風ではなく凪春を選んだ伊吹の判断に真っ向から反発します。
そんな若守のプレースタイルは、一見して短気で好戦的ながら、驚くほど正確で冷静なバッティング。
実力の裏打ちがあるからこそ、自分の主張にも自信があるのでしょう。
しかし、凪春のアンダースローはそんな若守の読みすら裏切ります。
伊吹が言っていた「見たことのない球は打ちづらい」というセオリー通り、凪春の投球は“合理性”だけでは打ち破れない未知の力を持っていました。
そして気になるのが、最後の煽りに書かれていた言葉。
「鍛え上げられたさらなる武器とは──?」
凪春はまだ、何か隠している武器があるようです。
単なる変則フォームの投手では終わらない伏線が張られており、今後の成長に期待が高まります。
◆ 凪春のモデルは「渡辺俊介」か?
これはちょっとした余談ですが、凪春のアンダースローの描写を見て、筆者は元ロッテの渡辺俊介選手を思い出しました。
地面すれすれからボールを放つその投球フォームは「世界一低いアンダースロー」として有名で、凪春の球が「ストライクゾーンに浮き上がってくる」という性質も、まさに渡辺投手と一致しています。
もし本作が彼のスタイルを参考にしているとすれば、凪春の投球にも実在に裏打ちされた“説得力”が加わっていると言えそうです。
◆ 合理性だけでは、勝てない戦いがある
若守の主張は、現代的なスポーツ理論に沿ったものです。
確かに、凪春の覚醒や隠された武器の存在を知っている読者目線ではなく、あくまで作中世界の人間から見れば、蒼風の方が優れているように見えます。
しかし、作中でも語られていたように、この学年は「最強世代」。
蒼風以外にも全国には有望な天才投手が数多く存在するはずです。
また、いくら最強世代といえど蒼風のような正統派投手では体格や経験値が違う上級生を相手にする上で不安も残ります。
そんな中で、誰も見たことのない“変則型”の凪春の方が、むしろ意外性のある切り札として合理的とも言えるかもしれません。
この「合理主義 vs 個性」という構図は、今後のチーム作りや試合展開にも大きく関わってきそうです。
◆ まとめ:次はどんな仲間が集うのか?
今回は、『ハルカゼマウンド』第2話「新天地へ」の感想と考察をお届けしました。
新たな仲間との出会い、双子の夢の変化、そして合理性に挑む個性――
今回登場した残り2人の特技やポジションも気になりますし、
まだまだ登場していない選手や、可愛いヒロインの存在にも期待です。
物語はこれからが本番といったところですが、次回は帆高や漆原の実力が明かされるのか?
そして、凪春の“さらなる武器”とは一体なんなのか?
次回の展開も楽しみに、引き続き追いかけていきたいと思います。
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